2009-05-28

「クチコミ=広報」と「ペイパーポスト=広告」

自分もブロガーであり、そして、いわゆるクチコミとかを仕事としてやっているわけであり、

企業の目的と、媒体としての目的と、ブロガーとしての目的と、
その3つを全て理解して、
一番いいところに落とし込んで、
一番高い効果を生み出していくことはなかなか難しいモンだ、
と最近再認識しています。


以下は、WOMMAが定めている倫理規定です。

====引用=====
 米国WOMMA(クチコミマーケティング協会)が定める倫理規定
  1. 消費者に報酬を渡しながら、企業との関係を明らかにすることなく、商品推奨を依頼する行為をしない。

  2. 消費者同士のクチコミにおいて、サクラを起用したり、覆面マーケティングを行わない。

  3. クチコミで何を言うべきかを消費者に指示しない。

  4. クチコミ唱道者の本当のアイデンティティについて、消費者を混乱させたり誤らせたりする開示は行わない。

  5. クチコミマーケティングプログラムに子供は関与させない。

  6. 競合企業のネガティブな情報流布を目的とした活動などを行なわない。

  7. 既存ビジネス慣習を理解し、既存ビジネスで認められている手法は、その領域では継続して活用する。 (例:BtoC領域でこれまで行われている自動車評論家とのリレーション活動等)

  8. クチコミマーケティングを提案・受注する際には、広告主にこれらのリスクの説明を行う。

出典:サイバーブレッド(http://www.cyberbred.com/womm.html
出典:http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2006/12/08/481
====引用=====


最近、よくブログにも書いていますが、pey per postの問題が周囲でもよく話題になります。

「これはpppなのか?そうじゃないのか?」
「これってpppっぽい。」
とかね。

クチコミとペイパーポストの違いは、広報と広告の違いと同じだと思っていて。

広報=企業が発信する情報は操作できない
広告=企業が発信する情報を操作する

ブログでのクチコミでいうと、企業はブロガーが書く内容は操作できない。これがブログでクチコミを考えるときに大事なことだと思う。

すると、ペイパーポストとクチコミとの具体的な違いは、
1)記事投稿に対して報酬が払われることはない
2)記事内容に指定条件はない
3)実際に体験した内容を、事実をもとに書く
4)記事投稿数のコミット(保証)はない

だと思っていて、一番大事なのはやはり、
【実際に体験した事実をもとにした記事】だと思っている。

そうじゃないと、そもそもクチコミじゃないでしょう。
倫理規定の3にあるような、
「クチコミで何を言うべきかを消費者に指示しない。」というのは、
そもそも、「指示したらクチコミじゃねーじゃねーか。」って。


クチコミって、最近はWEBの世界で話題になっているけれども、きっと女子高生の間では、友達同士の会話やメールで発生しているものなんだと思う。

自分が高校生のころを思い出してもそうだったでしょう。。。


友達が使っていたマスカラを薦められたり、
友達が履いていたルーズソックスを買ってみたり、
新発売のお菓子が美味しいって聞いて買ってみたり。

クチコミはやっぱそうゆうもんなんだと思う。
自分が実際に体験したからこそ、友達や周りの人たちに自信を持って薦められるモンでしょう。
そうしないと、そもそも周りからの自分の信頼性がどんどん薄れていく。


それをただ、ブログを使って、友達だけではなく多くの人に伝えられるようになった、という。
ただそれだけのことで。
ブログで根も葉もないことを書いてばっかりいると、そのうちそのブログを信頼してみてくれる人もいなくなりますよーーーってことでしょ?


難しく、これはこうなんじゃないかとかそうゆうのってあんまり考えたくないなぁとも実際思う。

単純に、「いいものはいい」って言うことを、人が人に伝えるのをお手伝いしたいだけなんですがね~。



ペイパーポストを使うことによって、得られる効果というのは通常のポータルにバナーを掲載したのと大体同じくらいの効果だと思う。
1impあたり○円、のような形で出稿しているのと同じ感覚なのでは?

だって、企業は発信する内容を操作し、記事単位で媒体主に掲載費が払われるのだから。

記事投稿の指定条件に達しないと報酬は払われない=
発信したい内容がちゃんと発信できなかったら掲載費は払われない

ってことでしょう。

これはただ単に、ロングテールを使って広告出稿しているのと同じ感覚であって、クチコミが広がっていると思ったら大きな勘違いで。
逆にここからクチコミが生まれることはないと思う。


これは自分がブロガー視点で考えても同じことで。
昔からこうゆうサービスは個人的に結構好きで、いくつかのサービスに登録している。

B-Promotion
ブログ広告.com
ブログクリップ
プレスブログ
パブログ
CyberBuzz
buzzLife
BloMotion
A8Buzz
コラブロ
ブログのカンヅメ
トレンダーズ
ブロコミ
アクセストレードレビュー
たねぶろ
ビークルー
ブロゲット
buzzmo(バズモ)

(あげたらキリがないので、ここらでやめます・・・)
(実際稼動しているのはこの中でも一部でしょう。。。)


ペイパーポストを実施するメリットとしては、こうゆうサービスに登録しているユーザーへの訴求効果というのもひとつあると思う。
でも、逆にそうゆうユーザーは、その辺のブログでクチコミ記事を読んでもそう簡単に信じることはなくなっていくんじゃないでしょうか。

自分が記事広告を書いているからこそ、周りの記事も全て疑わしく見えてくる。
(って、これは自分が素直じゃないだけなんじゃ・・・・とも思いますが、)きっと多くの人もそうなんじゃないでしょうか??
(違うかな。。。)


ペイパーポストに参加するブロガーほど、ブログでのクチコミ記事を信じない傾向になるのではないか、という感じがしています。
これは個人的な感覚で。
ちょっとそうゆうデータがあったら見てみたいです。

たとえ、純粋なクチコミであっても。。。おそらく知人であったり著名人、αブロガー以外だったらまず疑う。
そんな人が増えてきたら、そもそも一般ブロガーを使ったクチコミマーケティング自体が無くなって行きますね。


最近は1個人のブログの力というものがすごく大きくなってきていて、企業はそこに対して価値を見出し、PRをしているわけですが、
こうゆう問題が大きくなってくると、そもそも1個人のブログの価値っていうのがどんどん小さくなってきてしまいます。

そもそもブログはそうゆう使い方をするために作られたものではないと思うけれど、結果的に今のような、企業にもブロガーにもメリットのある使い方がされているわけで、それをもっといい方向にできればいいなぁ、と考えています。


だからこそ、知識はすごく大事だなぁ、と思っていて。
曖昧な知識や個人的な感情で「こうするべき」みたいなことは言っちゃいけないと思うし、

企業目線や媒体目線、そしてブロガー目線を全てを理解するまではいかなくても、考えることはもっと大事だと思う。




既存のわかりやすい企画もいいけれど、
企業ごとに目的や思いは違うのであって、
「それを実現するために私はいるんです。」っていえるくらいに知識と体力と根性?をつけていかねばな。
(´∀`)

2009-05-22

WEB2.0マーケティングフェアに行って来ました。@東京ビッグサイト

昨日から始まった「WEB2.0マーケティングフェア」ですが、初日の朝一から行って来ました!
いい天気だったので、人もたくさんいました。

国際展示場の駅。
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入場するにもかなりたくさんの人が列を作っていました。
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会場では、各ブースがミニセミナーをやったりとか、デモをやったり、ノベルティを配ったり、前回よりもかなりパワーアップしているなぁと思いました。

▼こんな会社もありました。
Z-leader」という、一般女性ブロガーをたくさん抱えている会社さん。
メディアプラスさんとちょっと似てる。
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新聞オリコミサービスのミニセミナー。
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ニッセン、セシールのような通販会社もでっかく出展していました。
結構DM系も多かった。
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オーバーチュアでは、ストラップをもらた!!
つけよっと。
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あと、個人的に面白いなぁと思ったのは、
サンプルネット」という会社。
会社に所属している人だけが会社のメールアドレスで会員登録でき、文房具等のサンプルモニターになることができる。
申し込むとアスクルみたいに次の日にはオフィスに届くらしい。

商品を使ってアンケートに答えると、また次のサンプル請求ができるようになるんだって。


今回2時間くらいざっくり見て回った印象は、ブログ系だと
・テキストマイニング
・クチコミ収集
が多いかなぁという印象でした。

テキストマイニングは、ブログのクチコミ分析をしましょうよ、という使い方で、この日はホットリンクさんの「クチコミ係長」のデモを見せてもらいました。

他には、きざしさんとか、感°レポートさんとかありますが、
こうゆう分析系大好きなのでもっと勉強したいです。

クチコミ係長は、ブログだけじゃなくて、2chとかヤフーの掲示板とかも調べられるんだって。
そのうち、mixiとかも対応したりするのかな??
それができたら超ありがたい。


クチコミ収集は、
「企業サイトやキャンペーンサイトに、それについて書かれたブログを引っ張ってきて載せますよ」という使い方。
【自社サイトをクチコミサイトに進化させる!】というキャッチコピーで宣伝していました。

これって、ブロガー的には勝手に記事が使われているってことだよねー。
いいのかなぁ、、、とちょっと思ったりもしました。

ブロガー視点でいうと、勝手に記事がサイトに使われてたら若干嫌な感じもする、、、、
まぁ、公式サイトみたいなちゃんとしたサイトだったらむしろうれしいのかもしれないけど。
下手なサイトに勝手に自分の記事が載ってたら絶対嫌だわ。


あと、こうゆのって、そもそもその商品について書かれた記事がWEB上に多数存在することが前提で、収集しますよって言っているから、全然認知されていない商品やサービスだったらまったく効果ないと思った。

「そもそもその記事について書かれたブログが全然なかったらどうするんですか???」
と聞いてみたら、

「記事を書いて下さい」とお願いする、といったことはしてないので、その場合はお断りしています。

との回答でした。
うーん、それだとなんか微妙だなぁ、と。
直感的にピンとはこなかった。
でも、一緒に組んだら何かできるのではないかと思いました。
ちょっと模索してみることにする。


今日も明日もやっていて、S鳥さんも今日は参加しているみたいなので(出展側)、
行ってみたら面白いかもしれません。

今日もいい天気なので!!






「ペイパーポスト」でブロガーが取り締まられる?

ペイパーポストって。
2年くらい前は私自身もよく投稿していて、1記事あたり200円とか300円とか貰っていて、一ヶ月にすると5,000~10,000円くらい貰っていたのではないかなぁ。
懐かしい。

・文字は200字以上で書いて下さい
・このタグを必ず記事の中に入れて下さい
・この画像を使って下さい
・このキーワードでここにリンクを貼って下さい

これらの条件をクリアすることで初めて報酬がもらえる。
先着300名とか、中でもいい記事を書いたユーザーには1000円!みたいな。

よくやっていなたぁ。
企業はなんのためにペイパーポストにお金を出すのでしょうか。
ブロガーの視点から見るとあまり意味がわかりません。

企業はその商品や企業名で検索をかけると関連する記事が検索結果として上がってきてうれしい!ということなんでしょうが、
果たしてその先の内容は見ているのでしょうか。

検索結果として表示された記事をいくつか見てみると、
同じ記事タイトルで、同じ画像で、同じキーワードにリンクが貼られた記事がたくさん出てきます。
そのブログを見ると、サイドバーにはアフィリエイトリンクやモニター用のタグがたくさん貼られたブログが存在し、
もはやブログのタイトルが「○○モニター生活」や、「○○懸賞生活」のようなものになっていることが多い(気がする)。

もちろん、中には純粋に書いている人もいるんでしょうけど。


ニュースでこんなのを見つけて、すごく興味深いと思った。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0905/07/news002.html
====引用====
インターネット上のペイパーポスト(報酬をもらって書くブログ)が広まったことで、虚偽広告対策を扱う米連邦取引委員会(FTC)は、ブロガーを取り締ま るべきかどうかを検討している。FTCは約30年前の広告ガイドラインを更新するに当たって、ブロガーと、彼らに報酬を払うオンラインマーケティング業者 と企業に、誤解を招く投稿について法的責任を負わせることを提案している。決定はこの夏に下される予定だ。この提案が承認されれば、違反者は調査を受け、 ブロガーは詐欺的な慣行をやめなければならない。違反が続いた場合は、FTCは企業に顧客への払い戻しを求める可能性がある。
========

要は、お金を払って記事を書いてもらうこと自体が違法になってしまう、ということなんですね。
全てではなくて、「誤解を招く投稿について」だそうですが。


そもそも、「誤解を招く投稿」ってなんだ。

このニュース記事を読むと、
・その商品を体験していないにも関わらずレビューを書いている
・「スポンサー付き投稿」であることが明示されていない
という投稿については、閲覧者が誤解をするかもしれない、という話。


確かに私もペイパーポストの記事を投稿するときは、
・その商品を体験したことがあるわけでもなく、
・その企業を知っているわけでもなく、
・だから、その商品をいいと思って他人におすすめしていたわけでもない。

要は、頼まれて(お金をもらって)嘘の記事を書いていた、ということになるのでしょうか。

その記事を見て、その商品やサービスがいいと思って購入した人は、結果その商品がよくなかったとしたら私に騙されたと思い、
私は詐欺ということになるのでしょうか。

このニュースを見るとそうゆうことですよね。


ブログは個人が自由に、周囲に左右されずに情報を発信できる。
だからこそ、信用されているし、企業は枠を買ったバナー広告よりも第三者からの視点で商品の紹介をしたいと思ってる。(会社が増えてきている)

だからといって、どれだけ数多くのブログに記事が書かれたとしてもいい効果が得られるというわけではないと思うし、
たくさんの記事に同じ内容のことが書かれていると逆に怪しまれる。

ネットで商品の検索をするくらいのユーザーであれば、もはやどの記事が本物でどの記事が嘘の記事だか判断はつくと思う。

それなのに、いかに数多くのリンクや記事を集めるか、と言ったものはいったいなんの意味があるのかなぁとつくづく思ってしまう。


=========引用===========
多くのブロガーは自身の評判を心配している。企業との取引について、読者にもっと正直に開示する必要があると主張するブロガーは増えている。開示推進派は、読者が企業のサクラと正直な意見を区別できなければ、ブログ全体の信頼性がなくなると主張している。
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=========引用===========
「結局のところ、(ペイパーポストに)平衡化をもたらすのは読者だ」
「報酬をもらっていることをオープンにせず、透明性を欠き、実際の意見を述べていなければ、すべてを語っていないことになり、読者を失う」
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結局はそうゆうことなんですね。
ペイパーポストが違法とか、どうとかじゃなくて、
嘘の記事ばかり書いていると読者がいなくなるってこと。

だから私もペイパーポストはもうやっていないし、
やっていたブログ(アメブロ)は更新していない・・・・。

なんか、かっこ悪いんだもん。